食物によるアナフィラキシーの臨床的重症度
- 重症度(グレード)判定は、下記の表を参考として最も症状グレードの高い臓器症状によって行う。
- 下記表のグレード1(軽症)の症状が複数あるのみではアナフィラキシーとは判断しない。
- グレード3(重症)の症状を含む複数臓器の症状、グレード2以上の症状が複数ある場合はアナフィラキシーと診断する。
- 重症度を適切に評価し、各器官の重症度に応じた治療を行う。
- グレード2(中等症)以上の症状には原則として治療介入を考慮する。
- アドレナリン筋注の適応はグレード3(重症)の症状、気管支拡張薬吸入で改善しない呼吸器症状である。
- 過去の重篤なアナフィラキシーの既往がある場合や症状の進行が激烈な場合はグレード2(中等症)でもアドレナリン筋注を考慮する。
※症状の重症度は一番重い臓器の症状を用いる。本表の記載はあくまでも重症度と治療の目安であり、治療は状況によって変りうる。
血圧低下:
1歳未満 < 70mmHg
1-10歳 < [70 + (2×年齢)] mmHg
11歳-成人 < 90mmHg
血圧軽度低下:
1歳未満 < 80mmHg
1-10歳 < [80 + (2×年齢)]mmHg
11歳-成人 < 100mmHg
柳田 他. 日本小児アレルギー学会誌 2014;28:201