魚アレルギー
食品の特徴と除去の考え方
- 魚は魚種間で交差抗原性*があるが、すべての魚の除去が必要とは限らない。このため、問診や経口負荷試験で摂取可能な魚を見つけることが望ましい。
- 魚は、鮮度が低下すると魚肉中にヒスタミンが作られ、かゆみ、じんましんなどの症状をもたらすことがある。これは食物不耐症であり、食物アレルギーとは異なる病態で、区別して考える。
- 小児はまれであるが、魚に寄生したアニサキスが原因のアレルギーが報告されている。
- 青魚、赤身魚など、魚皮や身の色などの区別による除去には根拠がない。
- かつお、いりこなどのだしの除去は、不必要なことが多い。
栄養食事指導のポイント
- 魚全般を除去しても、肉類や大豆加工品などでタンパク質を補うことができる。
- 魚全般の除去が続く場合は、ビタミンD不足のリスクが高くなる。卵黄、きくらげ、干ししいたけ、アレルギー用ミルクなどで補うことが望ましい。
- 魚のだしを除去する必要がある場合は、しいたけ、昆布、肉などのだしを利用する。